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顎関節症の原因は噛み合わせ?本当の原因と治療法、予防法をご紹介します
「顎の音が鳴る」「顎が痛い」「口を開けづらい」といった症状が気になる方、それは顎関節症の可能性があります。そのまま放っておくと、悪化する恐れがあるので、しっかり治療することが大切です。顎関節症は、歯科医院での治療が可能ですので早めに相談しましょう。
そこで今回は、顎関節症の原因と治療法、加えて予防法についてご紹介していきます。
顎関節症の原因とは
顎関節症の主な原因は、噛み合わせであると考えられてきました。しかし近年、顎関節症の原因は一つではなく、様々な要因が絡み合うことで引き起こされていることが分かってきました。考えられる要因は、「歯並びや噛み合わせの悪さによる顎関節への負担」「顎関節がもともと弱い等といった構造上の問題」「ストレスや不安などであごの周りの筋肉が緊張した結果」「外傷」などです。その他、日常生活でのささいな習慣や癖なども大きく影響しています。「頬杖をつく」「歯ぎしり」「噛み癖」「食いしばり」「うつぶせ寝」「猫背」「硬いものを食べる」「大口を開ける」など、このような癖や習慣も顎に負担がかかるため、顎関節症の要因となっている可能性があります。
顎関節症の治療法の種類
スプリント療法
スプリント療法とは、マウスピースを使用した最も効果的な治療方法です。マウスピースを装着して噛み合わせによる負担を減らし、顎関節をリラックスさせた状態にします。また、夜就寝時に装着することで、無意識のうちに行っている歯ぎしりや食いしばりによる負担を軽減させます。マウスピースは夜のみ装着するので、日常生活への影響は少ないです。マウスピースには従来型と精密なマウスピース(以下、バイトプレート)の2種類があり、症状の強い方や噛み合わせの原因を探る場合はバイトプレートを用います。
筋肉のマッサージ
強張った顎周りの筋肉をマッサージすることで、筋肉の緊張を緩めます。血流を良くすることで痛みを和らげる効果が期待できます。
生活習慣の改善
顎関節症の場合、顎に負担がかかる行動を改善する必要があります。ささいな習慣や癖をなおしていくことが、症状の改善や予防に繋がります。まずは自分の習慣や癖を見直しましょう。もし痛みが出ている場合、まずは安静にすることが大切です。食事はおかゆ、やわらかいそばなど、噛まなくてよいものを選び、硬いものは避けましょう。日中、歯を接触させる癖(TCH)がある場合には、身の回りに貼り紙などで目印をつけて、意識をして歯を浮かせる訓練(貼り紙法)などを行って改善させる必要があります。
顎関節症はまず筋肉や顎の触診をした後、経過を見ながら、精密な検査で原因を探ります。その上で患者さん一人一人に合った治療方法を選択していきます。
顎関節症の予防法について
日常での習慣や癖の改善
顎関節症になる原因として、習慣や癖が大きく関係しています。例えば、物を食べる時に片側の顎ばかりを使う方や頬杖をつく頻度が高い方などが、顎関節症になりやすいと言われています。他にも顎と肩でスマートフォンを挟む癖がある、寝るときはいつもうつぶせ、という方も顎関節症のリスクが高まります。このような日々の自分の習慣や癖をなおしていくことが、顎関節症の予防に繋がります。
精神的ストレスの緩和
ストレスを強く感じている方は、筋肉に力が入りやすく、無意識のうちに歯を食いしばっていることがあります。これが顎の負担となり、顎関節症の原因になってしまう場合もあります。また、ストレスがあると寝ている間に歯ぎしりをするケースが多く、これも顎への大きな負担となっています。そのため、日ごろからストレス発散を心掛けて、しっかりと休養を取り、リラックスする時間を持つことが大切です。歯と歯は、食事の時以外は触れていない状態が正常とされています。筋肉が緊張して力が入っていると気付いたら、意識的に力を抜くようにするだけでも、顎関節症の予防となります。
顎関節のストレッチ
自ら行うセルフケアでも、顎関節症の症状を和らげる効果が期待できます。顎を動かすときに使う咬筋や側頭筋などの筋肉が凝っている場合は、ほぐしてあげましょう。血流を良くし、緊張をほぐすことで、痛みを和らげることができます。手のひらや指で、頭部からほおに向けてやさしく撫でるようにして、筋肉をリラックスさせます。他にも顔や首、肩回りの軽いストレッチなども効果があるでしょう。しかし強すぎるマッサージや、過度なストレッチは悪化の原因となるので気を付けましょう。
まとめ
口が開けられなくなったり、痛みがひどくなったり、日常生活に支障を来すようになったら、歯科医院を受診しましょう。また、顎関節症の症状をそのまま放置すると、食事ができなくなったり、片頭痛やめまいが起こったり、全身に影響を及ぼす場合もあります。当院は精密な検査で原因を探り、スプリント療法をはじめとして、お一人お一人の状況に合わせて的確な治療が可能です。お早めにご相談ください。
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