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【急増中】子供の口腔機能発達不全とは?
お子様の口がいつも開いていると思ったことはありませんか?
ほかにも・・・
・食べるのが遅い
・あまり噛まずに丸のみしている
・指しゃぶりが4歳を過ぎてもやめられない
・舌足らずの発音が気になる
・いつもポカンと口が開いている
などが気になったことはありませんか?
もしかしたら、それは「口腔機能発達不全症」かもしれません。
近年、子どもたちに増えている病名ですが、話す・飲み込む・食べるといったお口の機能(=口腔機能)に関わる症状が現れるほか、全身の成長にも影響を与えます。
「口腔機能発達不全症」が増加した背景には、ライフスタイルの変化が大きく関与していると考えられます。
柔らかい食べ物の普及により、噛む力が十分に発達しないことや、スマートフォンやタブレットの長時間使用による姿勢の悪化、口呼吸の増加などが主な原因と考えられています。さらに、お口まわりの筋肉を使う遊びの減少など、複数の要素が絡み合って発達不全を引き起こしています。
口腔機能は、ほかの身体機能と同じように、子供の頃に獲得し、成人期にはその機能を維持し、高齢になると機能は低下していきます。
そのため、子供の頃に十分な口腔機能を獲得していないと、高齢期にはお口で食べること、お話すること、さらにいうと歯を残すことが困難になってしまう恐れがあります。

口腔機能発達不全に気づき、歯科医院とご家庭で連携しながら対応することで口腔機能の発達曲線を上向きにし、正常な口腔機能のレベルに近づけることができます。
また、口腔機能発達不全症を放っておくと、歯並びにも影響が出てきます。
歯列のなかには舌があり、これは外側へ押し出す力
唇やほっぺたの力は内側へ押す力がかかっています。
この均衡が保たれた位置に歯が並んでいるため、この力のバランスが崩れてしまうと歯の移動がおこり歯並びが悪くなってしまいます。

例えばいつも左手で頬杖をついていると、下顎が右側に偏位してしまうこともあります。
噛む力や舌の動きといったお口のまわりの筋肉の働きが未発達だと、顎の発育も不十分になってしまいます。
顎の発育が不十分な場合、顔は前後の奥行きが狭まり、上下方向に長い顔立ちになりやすくなってしまいます。
次に、口腔機能を向上させる・口腔機能発達不全症を予防するために、おうちで今すぐ取り組める予防法をご紹介します。
①スポット
舌には正しい置き場所があるのはご存知ですか?
安静時や飲み込むときに、舌の先が当たる正しい位置を「スポット」といいます。スポットは上の前歯の裏の歯ぐきがへこんでいる部分です。
舌が正しい位置にないと、前歯を押してしまって出っ歯になってしまったり、下が出ているとお口が常に開けっ放しになってしまったり、口呼吸が習慣化してしまうなどの悪影響がでてしまいます。

②ことばのトレーニング
「あ・い・う・え・お」 「いーあーいー」を 1音1音はっきりと、お口をおおげさなくらいしっかり動かして発音します。
良い姿勢で行いましょう。
「あ」 上下の前歯が見えるように大きく開けます。
「い」 口角をあげて上の前歯だけが見えるように左右に引きます。
「う」 唇で小さな丸を作るようにすぼめて、少し前に突き出します。
「え」 唇をやや左右に引くようにして開けます。舌先はやや上向きです。
「お」 唇と頬に少し力を入れるようにして、頬が凹むようにします。

口を閉じた状態から「あ」を発音するときに、上下の前歯が見えるように大きく開けるのは少し難しいと感じる場合には
「いーあーいー」を先に言うと開けやすいのでおすすめです。
③遊びでできるトレーニング
その1 ボタンひっぱりゲーム(ボタンプル)
準備するもの:25mm径の2つ穴ボタン タコ糸など (100円ショップなどで手軽に準備できます)
2つ穴ボタンに清潔な糸を通してつくります。(以下のイラスト参照)
お子さんの前歯と唇の間に紐をつけたボタンを挿入し、保護者のかた(または自身で)が平行に紐をひっぱります。
お子さんはボタンがお口の外へ飛び出さないように、唇に力をこめてボタンが取られないようにします。
なるべく長い秒数、ボタンを守れるように頑張りましょう。親子で交互に引っ張り合って勝負してみると面白いですよ。

その2 顔じゃんけん
あの、ドラえもんでも 「ドラガオじゃんけん」という名称で取り入れられているものです。
顔の表情で「グー」「チョキ」「パー」を表現しじゃんけんします。
グー ・・・ 頬をめいっぱい膨らまします。
チョキ ・・・ お口を出来るかぎり縦長に大きく開けます。 顔全体を縦長にするイメージで動かします。
パー ・・・ 顔全体のパーツを外側に広げるイメージでお口を大きく開きます。

その3 紙風船・吹き戻し
こちらも100円ショップですぐに手に入ります。
紙風船・・・口をとがらせて穴に向かって一息づつ吐いて膨らまします。
吹き戻し・・・吹き戻しをしっかり咥えて 息を強く吹く練習をします。

息の強さが目で見てわかりやすいメリットがあります。
こちらはとくに低年齢のお子さんでも楽しく遊びながら取り組めます。
ぜひご家族で楽しく、遊びながら、お口まわりのトレーニングをしてみてください!
【症例紹介】 開咬(オープンバイト)

まず、開咬とは「イー」とお口をしてみて、奥歯でしっかり噛んでいても、前歯が噛み合わずに上下に隙間が空いてしまっている状態のことをいいます。
口腔機能発達不全症は、開咬になってしまう、ひとつの大きな要因です。
原因は一つではありませんが、主に指しゃぶり・舌で前歯を押してしまう癖・口呼吸などが考えられます。
開咬をそのままにしておくと、具体的にどのような危険があると思いますか?
開咬の最も分かりやすい問題点は、「前歯が使えない」ということです。
前歯は食べ物を「噛み切る」ための歯ですが、開咬の方はこの「噛み切る」という動作ができません。
舌を使ったり、無理やり奥歯の方へ食べ物を持っていって噛み切るしかありません。
すると本来、すり潰す役目であるはずの奥歯が、噛み切るという余分な仕事まで担うことになってしまいます。
毎日毎食、奥歯だけに過剰な負担がかかり続けると・・・
- 奥歯がすり減りやすくなる(咬耗)
- 歯が欠けたり、割れたりするリスクが高まる(歯牙破折)
- 詰め物や被せ物が壊れやすくなる
- 奥歯の根に負担がかかり、歯周病が悪化しやすくなる(グラグラしやすくなる)
- 最終的に、奥歯の寿命を縮めてしまう
前歯が機能していない分、奥歯にかなり無理をさせてしまっている状態です。
この状態が何十年も続けば、将来的に大切な奥歯を失う原因になりかねません。
そうならないためにもお口まわりの筋肉、つまり唇・頬・舌などを正しく使えるように、今のうちに口腔機能をしっかり育てていくことが、とても大切なんです。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
気になることがありましたら、当院スタッフにご相談ください!
